「ススキ」といえば日本の秋の代名詞!
中秋の名月でのお月見にも欠かせないススキですが、近年では少し状況がかわってきているとか・・・
というのは、ススキより「強い」外来種が少しずつ日本にも入ってきているのです。従来の日本のススキの純度が損なわれる危険もあるようなのです!
日本のススキの特徴
日本で言うススキは、海外にあるススキの種類とはちょっと違っています。
ススキはイネ科の植物ですが、日本にあるだけでも「ススキ」「アシ」「オギ」と、同じイネ科植物が3つもあるのです。更に、地方限定で生息するススキを含めると非常に種類が多くあります。
ススキに似た雑草も非常に多くあります。「ガヤ」という植物もその一つです。
本物のススキを見るほうがもしかしたら、今は難しいかもしれません。東京にある荒川でも、ススキとススキに似た植物たちが共生している状態なのだそうです。風などの環境で、ある日庭にススキのような植物が根付くこともあります。
そこで、ススキと似たヨシの違いについて、そして実際に来たススキそっくりの外来種について順に見ていきましょう!
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ススキとヨシの違いはどこ?
様々なイネ科の植物の違い、例えばススキとヨシの見分け方はやや難しいものです。
それはイネ科は見分けがつきにくい植物だから。かなりの量が生えていると、尚更見分けがつきにくく、とても似てきてしまいます。同じ場所で共生していることも珍しくない草です。
見分けるポイントは?
ススキとヨシを見分けるポイントは
1)穂に種ができると白いのがススキ、茶色っぽくなるのがヨシ
2)葉の中央に白い線があるのがススキ、無いのがヨシ(ただしオギにも白い線はある)
3)乾燥した場所に生え、株毎なのがススキ、平地に生えてくるのがヨシ
4)茎に空洞がなく折れにくいのがススキ、空洞で折れやすいのがヨシ
といった違いがあるとされます。
成長している途中では見分けがつきにくいのですが、成長した後は違いがいろいろと出てきます。
イネ科の植物の見分け方
では、イネ科の植物の見分けるコツはどこなんでしょう?
葉の付け根に筒らしい膜があるか、長いか短いか葉の付け根に膨らみはあるか、毛は多いか少ないか?このように、葉っぱの部分で見分けるのがポイントです。
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ここを抑えると簡単に見分けられるようになるんです!最も、見分け方がわかっても種類が多すぎるため覚えるだけでもかなりの労力なのですが……。
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そっくり?ススキに似た外来種とは?
近年、なんとなくススキと違うでもとても良く似てるそっくりさんを見かけることが多くなりました。
これは「パンパスグラス」といって日本では「シロガネヨシ」とも呼ばれる植物です。
原産はブラジルやアルゼンチンなど南米の国で、明治時代には既に日本に入ってきていました。
秋には切り花としてお花屋さんでも売っています。寒さには弱いですが比較的強い植物なので、あっというまに増えてしまいます。
しかしパンパスグラスは特に害は強くありません。日本でもよく見かける植物です。
これは一部日本に適応し、帰化したパンパスグラスもある為。なので「その他の総合対策外来種」と日本では選定されています。
特定外来種もある!
問題なのは国の取り決めで「特定外来生物」と定められた、人や生態系を壊してしまう植物が近年出てきたこと。
名前は「スパルティナ・アングリカ」といいます。
北アメリカ原産でしたが、イギリスで増えたのち、形を変えて全世界で倍増しています。
干潟や河口域・入江と言ったススキが好む環境を好む植物です。まだ日本では見かけられていませんが現在警戒を呼びかけています。
イネ科の植物の多様性
ススキによく似た植物は非常に多くあります。
元々日本にあったものと海外にあるものを合わせると、イネ科の植物はそもそも種類が多いのです。
そして多年草のものもあるため、どうしても成長の時期が近くなってしまうので存在感が増してしまいます。
逆に言えば、その風景が日本の秋を生み出しているといっても過言ではありません。
ススキの天敵がいる?!
ススキの存在を脅かす有名植物に「セイタカアワダチソウ」があります。
ススキは日本ではセイタカアワダチソウに負けかけていましたが、海外ではセイタカアワダチソウがススキに負けかけていた、という真逆のデータも発表されています。
地域は変わってもその地域にとっての外来種はすべての元々いたものよりも強いものなのかもしれませんね。
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